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従業員満足度アップ&法人税削減!福利厚生費の賢い活用術

福利厚生費

「福利厚生費はどういうときに使用するのだろう?」
「福利厚生費を経費計上するには、どういう要件を満たせば良いのだろう?」

近年、人材不足や離職率の高さなど、労働環境に関する課題が深刻化しています。優秀な人材を獲得・定着させ、企業の成長を加速させるためには、従業員満足度を高めることが不可欠です。

そこで注目したいのが、福利厚生費です。福利厚生費は、従業員の生活を豊かにするために支給する費用であり、健康管理、育児・介護支援、休暇制度、食事補助など、様々な制度があります。

実は、福利厚生費は単に従業員満足度を高めるだけでなく、法人税の節税にも役立つんです! 一定の条件を満たせば、経費として計上することができ、課税対象となる所得を減らすことができます。

まさに一石二鳥の制度と言えるでしょう。

本記事では、福利厚生費の賢い活用術について詳しく解説します。

目次

福利厚生費とは?

福利厚生費とは、企業が従業員の生活を豊かにするために支給する費用を指します。具体的には、以下のようなものが該当します。

健康管理・増進: 健康診断費用、運動施設利用補助、ヨガレッスン費用など
育児・介護支援:
育児休暇手当、介護休暇手当、保育所補助金、介護保険料補助金など
休暇制度: 年次有給休暇、特別休暇、育児休暇、介護休暇など
食事補助: 食堂運営費、昼食代補助、食事手当など
その他: 住宅手当、通勤手当、退職金、福利厚生施設運営費など

これらの福利厚生制度は、従業員の満足度を高め、モチベーション向上、離職率低下、優秀な人材の獲得・定着などの効果が期待できます。

経費計上できる福利厚生費

福利厚生費は、大きく分けて 「従業員満足度アップに繋がる福利厚生費」「法人税削減に繋がる福利厚生費」 の2種類に分類できます。

従業員満足度アップに繋がる福利厚生費

従業員の満足度を高め、モチベーション向上、離職率低下、優秀な人材の獲得・定着などの効果が期待できる福利厚生費です。

具体的には、以下のものが該当します。

健康管理・増進  健康診断費用・運動施設利用補助・ヨガレッスン費用・ストレス解消セミナー費用
         禁煙・禁酒プログラム費用・健康増進のための食育セミナー費用・
         睡眠改善のためのグッズ配布

育児・介護支援  育児休暇手当・介護休暇手当・保育所補助金・介護保険料補助金・託児所運営費
         訪問介護サービス利用補助・シッター利用補助

休暇制度     年次有給休暇・特別休暇(慶弔休暇、傷病休暇、産休・育休、介護休暇など)
         フレックスタイム制・テレワーク制度・長期休暇取得促進制度

食事補助     食堂運営費・昼食代補助・食事手当・カフェテリア運営・フルーツの無料配布

その他     住宅手当・通勤手当・退職金・福利厚生施設運営費(社員寮、保養所、ジムなど)
        社内イベント開催費用・資格取得支援制度・語学学習支援制度

これらの福利厚生制度を充実させることで、従業員の満足度を高め、企業の成長を加速させることができます。

法人税削減に繋がる福利厚生費

一定の条件を満たせば、経費として計上することができ、課税対象となる所得を減らすことができます。

具体的には、以下のものが該当します。

社会保険料  健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・労災保険料

iDeCo    iDeCo掛金

財形貯蓄   財形貯蓄掛金

住宅手当   一定の条件を満たした住宅手当

その他    退職一時金・福利厚生施設の減価償却費

これらの福利厚生費を適切に活用することで、法人税負担を軽減することができます。

経費計上できる福利厚生費

福利厚生費は、必ずしも全て経費として計上できるわけではありません。経費計上できない福利厚生費には、以下のようなものがあります。


従業員への金銭の贈与や賞与  勤怠状況や業績に関係なく支給されるもの・役員への報酬

交際費            接待や飲食など、業務に直接関係ない費用

福利厚生施設の購入費     遊興施設やゴルフ会員権などの購入費

福利厚生施設の運営費     遊興施設やゴルフ会員権などの運営費

経費計上できるかどうかは、個々の状況によって異なるため、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

 

勘定科目と仕訳例

福利厚生費を計上する際には、適切な勘定科目を使用することが重要です。勘定科目によって、損益計算書における表示や税務上の扱いなどが異なるためです。詳しく見ていきましょう。

福利厚生費の勘定科目

福利厚生費の勘定科目としては、主に以下のものが使用されます。

福利厚生費   一般的な福利厚生費を計上する場合に使用します。
健康保険料   健康保険料を計上する場合に使用します。
厚生年金保険料 厚生年金保険料を計上する場合に使用します。
雇用保険料   雇用保険料を計上する場合に使用します。
労災保険料   労災保険料を計上する場合に使用します。
退職給与引当金 退職給与引当金を計上する場合に使用します。

その他にも、具体的な福利厚生費の内容に応じて、以下のような勘定科目を使用する場合もあります。

旅費交通費 通勤手当や出張費などを計上する場合に使用します。
家賃・地代 社員寮の家賃などを計上する場合に使用します。
減価償却費 福利厚生施設の減価償却費を計上する場合に使用します。

福利厚生費の仕訳例

福利厚生費の仕訳例をいくつかご紹介します。

例1: 健康診断費用を現金で支払った場合

借方:福利厚生費 100,000円 貸方:現金 100,000円

例2: 社員に住宅手当を支給した場合

借方:福利厚生費 50,000円 貸方:現金 50,000円

例3: 社会保険料を銀行振替で支払った場合

借方:福利厚生費 200,000円 貸方:預金 200,000円

仕訳を行う際には、証憑となる書類をしっかりと保管しておくことが重要です。

福利厚生費の賢い活用方法

従業員と企業の双方にとって理想的な福利厚生制度を構築するためには、単に制度を充実させるだけでなく、従業員のニーズに合致した制度を構築し、効果的に運用することが重要です。以下では、福利厚生費の賢い活用方法について、具体的なポイントをいくつかご紹介します

従業員ニーズに合わせた福利厚生制度の構築

福利厚生制度を構築する際には、従業員のニーズをしっかりと把握することが重要です。

アンケート調査
定期的にアンケート調査を行い、従業員のニーズや要望を把握しましょう。

個別面談
個別面談を行い、従業員の具体的な声を聞きましょう。

部門別・年代別分析
部門別や年代別にニーズを分析することで、より効果的な制度を構築することができます。

従業員のニーズを把握した上で、それぞれのニーズに合致した福利厚生制度を構築しましょう。

例えば、育児・介護支援を必要としている従業員には、育児休暇や介護休暇制度、保育所補助金制度などを充実させることができます。

また、健康増進に関心が高い従業員には、健康診断費用補助制度や運動施設利用補助制度などを導入することができます。

制度の効果測定と改善

福利厚生制度を導入したら、定期的に効果測定を行い、必要に応じて改善することが重要です。

従業員満足度調査
定期的に従業員満足度調査を行い、制度の効果を測定しましょう。

制度の利用状況
制度の利用状況を分析することで、制度の課題や改善点を見つけることができます。

費用対効果
制度の費用対効果を分析することで、より効率的な制度を構築することができます。

効果測定の結果に基づいて、制度の内容や運用方法を改善しましょう。

例えば、利用率が低い制度があれば、内容を変更したり、周知活動を強化したりする必要があります。

まとめ

福利厚生費を活用することで、従業員の満足度が高まりモチベーションの向上、離職率の低下、優秀な人材の獲得・定着などが期待できると共に、法人税の削減企業イメージの向上にも繋がります。

福利厚生費は、企業にとって大きなメリットをもたらす強力なツールです。

本記事を参考に、福利厚生費を賢く活用し、従業員と企業の双方にとって理想的な職場環境を構築しましょう。

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