
「すぐ忘れる」は当たり前? だから経理は “仕組み”を考える。
人は忘れる生き物です。これは責めているのではなく、脳の仕様です。 心理学の有名な研究によると、人間は学んだことの半分以上を1日以内に忘れてしまうそうです。 そう考えると、「領収書を出し忘れた」「締切をまた間違えた」「勘定科目ってどっちだったっけ?」 全部、ある意味 “人間らしいミス” なんですよね。(いや、わかる、わかるよ。自分だってそういう事が無いわけではないですから。) でも、経理としてはそれで済ませるわけにはいかないのがツラいところ。
◆ 領収書はなぜ月末に山のように出てくるのか、、、
たとえば、毎月25日締めでお願いしている領収書。
社内ではたびたびリマインドを送っているにも関わらず、月末に「これも経費で…」と何枚もまとめて出てくるのはあるあるです。
「もっと早く出してくださいよ…」と問い詰めると、出て来た言葉は 「うっかり忘れてました」 の一言。
でも、これは人間の記憶が自然と薄れていく構造を考えれば、実は “正常な現象” なのかもしれません。
◆「覚える」 ということに「体験・経験」 がいかに大事なのか
覚えている確率を上げる方法として以下の事が言われています。
- 体験学習 ⇒ 体験を通じて覚えることが、最も記憶に残ります。
- 反復学習 ⇒ 覚えたことを繰り返し復習することで、記憶を定着させることができます。
- 関連付け ⇒ 覚えたことを既存の知識や経験と関連付けることで、記憶が深まります。
なるほど、そりゃそうか。当たり前のことだけど納得。 自転車の乗り方、スポーツ、勉強、料理。なんでもそう。当然仕事も当てはまりますね。 人は忘れる ⇒ 覚えるために体験・反復を繰り返す ⇒ 定着する。一朝一夕にはいかないのですね。
◆ 経理の仕事は「忘れられる前提」で設計する
だからこそ、経理の仕事は 「ミスをしないように」「提出期日は●日です。」とお願いするだけでは不十分です。 人は忘れる、勘違いする、締切をすり抜ける、それらしい言い訳を編み出してくる。 その前提で、どうすればヒューマンエラーが防げるかを考え、“仕組みを作る”事も経理の役割と言えます。
たとえば、
- 締切前に リマインドメールを送る。
- 勘定科目の選択肢をシンプルに整理する。
- 経費精算システムで 入力ミスが起きにくいフォームにする
- 一回怒鳴り散らかして恐怖を植え付ける(←実は効果が一番大きい可能性!?)
など、多くの会社で実践されている事ですが、これらすべて「人間の忘れる確率」を前提に組み立てている“仕組み”と言えます。
◆ 人の記憶は消える、でも記録は残る
人の頭の中の情報は消えていくけれど、帳簿の中の記録は残る。それを正しく残すことが、会社の未来を守ることにもつながります。 誰かの「うっかり」をカバーして、誰かの「困った」を先回りして設計する。経理はまさに、“記憶の限界を補う仕事”かもしれません。
★ まとめ
- 人はすぐ忘れる(これは仕方ない)
- 経理はそれを前提に“仕組み”を作る。
- 正しく記録することで会社の記憶を守っている
「経理って色々なものを守ってる カッコいい仕事じゃん。」「なんだよ経理、思いやりに溢れすぎてて神かよ。」
その様に思ってもらえる職種でありたいですね。
大嶋 Team
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